09/1/28〜1/30

■ 『超絶変身!!アースカイザー/1巻』

超絶変身!! アースカイザー(1) (モーニング KC)

超絶変身!! アースカイザー(1) (モーニング KC)

理由はさておき『正義』と戦う魔王や怪人やらの、存外平凡な感情渦巻くありきたりな日常。でも決死の勝負が渦巻く戦場は、存外いつだって身近なすぐソコにあったりするのだ!…だ?
う〜ん、所詮は怪人も人の子か…<人の子か?(^^;;)
やっているコトは『サンレッド』と変わらぬものの、そこが良いという作品。
どのような存在をも呑み込み押し流そうとする『日常』というシステムと、その強固さの中であがく『非日常』の滑稽さと愛おしさ。
…とか、ソレっぽい(ぽい?)お題目はさておき、読み切りオムニバスなので、くぼたワールド初心者にもオススメな1冊です。
ファンとしては、サンレッド番外編な出張版に爆笑。フロシャイムの各出張所も、それぞれ面白大変だなとwww

■ 『天体戦士サンレッド/8巻』アニメから入った新規読者に向け、分かり易いネタ満載…らしいですが、既刊も別に分かりにくいとは思ったことはありませんが(笑)
そんな既存読者もブハっと笑える最新刊。
小学生時のいたずらを思い出す『笛を吹く相手への攻撃法』とか、「せめて意思の疎通ができてる怪人を連れてこいよっ」で、サックリ爆笑。
何とも言えない『その場の空気』にあるある的笑いが出たのは『釣り話』で。
そしてついに参戦・ヘンゲル将軍のやりたい放題さや、ソレに翻弄されるレッドさんにも笑いました。つか、フロシャイムのあまりの(愛すべき)ダメっぷりに、レッドさんがどんどん丸くなっている気が…<「昔ならすぐ殴るか説教だったよなぁ」というのを、華麗ながらもツッコミだけとか、得も言われぬ遠い目だけでスルーとか?
いや、ソレはソレで面白いのでいいのですが…まぁ、(天然)ボケよりもツッコミの方が、明らかに激しくエネルギーを消耗させられるものなぁ…(^^;;)

■ 『手紙』
手紙 (りぼんマスコットコミックス)

手紙 (りぼんマスコットコミックス)

愛しさと切なさと心強さと!…な短編集。
ふと気付いて身の回りを見渡せば、そこかしこから自分へと寄せられている大小様々な『思いやり』の数々。けれどその『ふと気付いて』というタイミングや、『見渡せば』という心のゆとりを欠きがちな生活の中で、気付かずに過ごしてしまっている自分の姿。それから忘れてしまっている感謝の優しい気持ち。そんなものを思い出させてくれる作品群でした。
小さくたって、幸せは幸せなんだな〜<何故最後だけ山下清調?

■ 『ぼくらの/10巻』
ぼくらの 10 (IKKI COMIX)

ぼくらの 10 (IKKI COMIX)

残されたふたりの契約者は、死した戦友たちの家族を訪ねる旅に出る。
生々しい傷跡と癒えることのない喪失を抱えたまま、それでも残された者は生き続ける。ふたりは知る。胸を侵し満ちる悲哀と戦う遺族の内に…肉を失った友らの『存在』も、また生き続けているのだと。
その最後まで心優しくあった異世界の少女・マチ。妹と母に続き、自分に想いを寄せてくれた彼女までも喪ったウシロは、静かに、しかし確かな速さで大人になってゆく。
揺れながらも静謐さを失わぬ、けれど袋小路へと向かうその成長が、それでも無意味だとは思えなくて…彼が綴る、彼と彼を取り巻く物語の終焉に、想いを馳せずにはおられないのです。