弱虫ペダル1〜5巻

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

趣味仲間に恵まれぬ孤独な中学時代を終え、晴れて入学した高校では仲間を見付けて熱き交友を成そう!…と意気込む内気なオタク少年の小野田坂道。しかし目当てのアニ研は人員不足により休部扱いで、結局変わらず孤独のまま過ごす坂道は、ある日校門前の坂で自転車競技のレーサー・今泉と出逢う。
斜度20%を越える『激坂』を無邪気に登坂する坂道…往復90kmの秋葉原までを何年も毎週、電車代惜しさにママチャリで通い続けていた彼に、培われていた地力と秘められた才能。それに気付いた今泉からの挑戦を、成り行きと交換条件から受けた坂道は、その勝負の最中で今まで知らずにいた新しい世界、そして初めて味わう喜びと出逢う。
内気で真面目な運動音痴の純情少年・坂道が、そのオタ魂により培われた意外な能力と才能を、自転車ロードレースの舞台で開花させる熱血シンデレラストーリー<いや、その形容どうなの!?
先日の呑み会の席で、仲間から「正統派少年マンガで、すごい熱くて面白いよ」と斡旋されて読んだのですが、いやもー本当におっしゃる通りでした!
漕げばどこまでも進む! 踏むほど加速する速度が心地よい! 仲間と一緒ならより楽しい!
そんな単純で、けれどひたすらに一途な、淀みも曇りもない正道の素直な一喜一憂と熱意に、ただただ引き込まれる作品です。
正道にきっかけを与える今泉や、正道に自転車の凄さを教えた鳴子。だけでなく、先輩たちや関わる全ての人たちの個性的な魅力もまた、物語の熱さに拍車をかける素敵さで。
マジ面白いよ〜! 激面白いよ〜!(大事なことなので2回言いました)
4巻までは、坂道の才能部分に大きく因るドラマティックな展開だけでもただ酔えたのですが、5巻では彼がより高みにある存在を垣間見たり、『楽しさ』だけでなく『より強い自分』を目指す展開になってきたのがまた面白く。
今後、坂道の進む先には更に高い壁がそびえ、それにぶち当たり打ちのめされる時が何度も来ると思うのですよ。それを彼がどう乗り越えてゆくのか、そしてどのような進化を遂げて、読み手をどこまで連れて行ってくれるのか(やっぱツール・ド・フランスか!?)…その辺りも含め、坂道の今後の更なる奮闘と成長が楽しみな作品です。
「やー、まだまだ自分の知らぬ面白い作品はたっっっくさんあるのだなぁ…頑張って長生きして、もっともっと色々な作品を読みたいなぁ!」と、改めて思わせてくれる作品でした。
しかし『嘘喰い』もそうですが、最近ハマったのが週刊誌連載の作品で本当に良かったなぁ…<いや、そういうハマり方をする作品は、経験的に月刊とか不定期連載とかに多くて、とにかく刊行を待ち続ける忍耐力が培われるパターンだったもので(^^;;)