天運@嘘喰い


■ 考えてみると、南方の価値観はもうソコから躓いている。
■ 以下13巻の感想…というか、散漫な個人的印象と思い付きのメモ。



■ 『嘘喰い/13巻』
嘘喰い 13 (ヤングジャンプコミックス)

嘘喰い 13 (ヤングジャンプコミックス)

■ ↑売れていると思うのですが…まだ発売日に書影が出ない(寒)
■ 雑誌で読み始めた所とようやく繋がりましたよ。
てか、表紙のあのポーズにあの効果音を入れるのかよ帯wwwww
■ いまだ進行中な迷宮攻略の実況と謎解き。謀略に満ちた勝負の駆け引きと種明かし。視点を変え時間を行き来し語られる、虚実真偽入り交じる互いの差し手を紐解く圧倒的な情報量。
ビジュアルインパクト重視な『暴』の激突も燃えますが、心理戦にも程がある『知』のせめぎ合いは更に熱いですよなぁ、この作品。
■ 『業務達成への意欲』や『それに伴う使命感やプライド』などに対する視点はさておき。
南方が『淘汰』と嘯く『天運の秤』を、「いびつに歪みきったバランス」と一蹴した(つか殴り払った)門倉。自分にはその門倉が口にする『中立』とやらも同様のものではなかろうかと思えますが、『そこに含めた意義』(つか美学?)の齟齬が、両者を隔てる決定的な断絶だったのかなと。
しかしその『バランス』やら『中立』とやらを元に『自分の価値観で他人を計る』だけならともかく、『その価値観を基準に相手を試し、結果を「判定」と称して一方的に突きつけたあげく、自己の理想(都合のいい願望)との間に生じた齟齬を対象に贖わせる』ことの下品さを、自覚せずに行っているという点では、まー何だかんだ言ってふたりはプ○キュア似た者同士だよなとも思ったり。
何ちうか…『仕掛けたカメラで盗撮してる』か、『自力で覗きに行っているか』程度の差だよなぁ?(微妙な例え)
…と、まぁそういった彼らの行為を自己フィルターで判じて『下品』と評じている自分も、同様の在りさまであろうかとも思うワケですが。
■ ああでもそういった点も含めて、門倉の『中立』も、南方の『バランス』も、実は嫌いではないと感じています。
■ 雑誌掲載時は1週空けて読んでいたため気にならなかったのですが、『あの衝撃的かつかなり強烈そうに見えた『水木ビンタ』が、実は表現効果のみのもので、実際の張り手は『パチン』程度の威力でしかなかった』…というのをコミックスで連続して改めて見ると、何とも言えぬ切ない気持ちになったり。
精一杯でアレなのか、屈辱を与えるためにあえてアレなのか(恐らく本人は後者と言い張りそう)
つか、「実際に効果通りの勢いで殴ったら、うっかり骨折しかねない」というイメージな斑目さん。心肺蘇生措置時の殴打も、見ていて「手首の骨がイったんじゃないか?」と心配に…そんな拭えぬ『斑目スペランカー』幻想。
人工呼吸不要説って(まぁこのマンガのあの状況はさておき)、男子のラブコメ的どり〜夢を打ち砕く説だよなぁ。
■ 心配といえば、雪井出(父)の額の広さを見ると、ユッキーの将来が大変心配になります。ストレスでアレならいいのですが、遺伝による経年的脱毛だとユッキーもいずれ…<余計なお世話だな
■ そいやこの作品って、『異能者バトルマンガ』とも言えるような。『異能賭博者狩り・嘘喰い』とか書いてみると、何やら前世代の伝奇系小説なタイトルに?
斑目さんはいまだに『理解できない存在』(なのでその在り様や志向の根にあるものに大変に興味を惹かれるものの、同時に『(生き様には)共感してはならぬ存在』だとも思っている)なのですが、「本当に自分でも嫌気がするくらい…根に持つタイプなんでね」の台詞に、何かが少し見えたような気がしました…という、個人的な備忘記述。
■ 『負けたら舎弟』のヤンキールールはさておき、南方は実際に『賭郎』に入れるものか。立会人にはかなりの独自裁量権が与えられているっぽいですが、その権利に『部下の編成(増員・減員)』は含まれているのかなと。
しかし機密保持も考えると、単純に「ポ○モンゲットだぜ!」な採用では問題がありそうだよなぁ…他組織のスパイがたくさん入り込んできそうな?<まー恐らく調査と監査の部署があるだろうだし、粛正部署があるから対応できるか(コレも物騒な発想だよな)
■ ちうかその『立会人』自体も、どこからどうやって拾ってきているのだろうかという疑問<拾う言うなよ(^^;;)
と考えると、そもそも『賭郎』そのものの人事採用制度自体が謎だったり。
能輪が伽羅を連れてきたようなケースとは別に、その目的専用のスカウトマンがいて即戦力を採用したり、あるいは『立会人』を養成する施設があったりするのだろうかと<その場合、実は黒服が『候補』で、その業務が『育成』にあたったりするのだろうかとか?<とかいう妄想
■ で、『読切作』。そいや初期斑目さんは、タバコをスッパ〜の絵みたいな下品な表情をよくしていたなと思い出し。実はああいう表情が好きだったのですが、最近はあまりやらなくなった気がします。
そして蘭子の『通称:クララ』という表記を見てマジ吹き。本編では単に経営店の名前でしたが…まさかアレも本人の『通称』から来てるのか!?
(作中世界で)誰がアレにそんな清純系(てか世界名作系)の愛称を付けたんだよ!? 最初の言い出しっぺは明らかに揶揄かネタとして発言してる(あげく闇に葬られていそう)だろWWW