09/9/18〜9/21

■ 『夏のあらし!/6巻』

夏のあらし! 6 (ガンガンコミックスJOKER)

夏のあらし! 6 (ガンガンコミックスJOKER)

やよゐと加奈子の「ご機嫌はゐかが?」な33話がツボでした。予想以上にダイナマイツだった加奈子の変身っぷり(だが恥じらいは忘れない)や、無邪気でお見通しなやよゐの可愛らしさ加え、互いの互いへと寄せる思いやりや理解、そして親愛に溢れたやりとりがたまらんでしたよ。マスターのからみ方がまた上手かったよなぁ。
一を『初恋の人』として意識するあらしの、半ばシリアス、なれどラブコメなオチの34話も胸キュンでした。
『幽霊』の謎に迫るシリアス展開も興味深いのですが、彼らの他愛ない日々のやりとりを、まだまだ見ていたいモノです。

■ 『星は歌う/6巻』
星は歌う 第6巻 (花とゆめCOMICS)

星は歌う 第6巻 (花とゆめCOMICS)

まだ十代の女の子が、『恋』であれだけの覚悟と強さを見せるとは…ソレってもう『愛』じゃないか? でもそれはまだ、どこかに黒い感情を含みながらも驚くほど純粋な透明さで…やっぱり『恋』なのですよな。
そんなサクの綺麗で危うい『恋』に自分のそれを投影し、けれど離れ、それでも共感して…という聖の恋愛の描写も、彼女が(自身の姿を)「痛い」と叫ぶのに苦笑しつつ、切なくも微笑ましい気持ちになったり。まー、「幸せは幸せで、不幸は不幸で、自分の気持ち一つと扱い方次第でどのような形にもなりますよ?」という話で?<しかし程度にもよるでしょうが
つーか優里が神過ぎる…いや少女マンガ内の男子なので妥当なのですが、しかしアレがかませ犬で終わってしまうのも悲しいので、彼には幸せになって頂きたいと。まーリアルに考えると、サクは優里を選んだ方が幸せになれるよなと思いますが(^^;;)

■ 『さよならキャラバン』
さよならキャラバン (フラワーコミックスアルファ)

さよならキャラバン (フラワーコミックスアルファ)

ちょっと不思議な黒猫がいる時計店。に、やってくる子供。たちが住まう比良坂町。で、生活する少年少女に成年熟年老年の人々。と、その日常に起こる出来事や事件の数々。
個別で些細なそれらは、けれど繋がってもいて、それらが揺れ動く心の大波小波、そのひとつひとつのささやかな痛みと充足は、それに触れるこちら側の心にも、さざ波を寄せては返してきて…。
自分の身にも起こりそうで、けれど起こりえなさそうな出来事の数々。
なのにそれと向かい合う人たちの心情は、自分もいつかどこかで感じたそれを思い起こさせられます。
『普遍性』の柔軟さと、それが持つ『多様性』。そこにある人の心はかくも不思議で、なればこそたまらなく愛おしいのです。