症候群(未満)@嘘喰い


■ 加害者側の認識(つか良心の呵責)により一方的に美化された、間違った『吊り橋効果』というか、歪んだ『ストックホルム症候群』の描写?<まー被害者側がアレをどう評価するかで成立と非成立が分岐しそうですが?
■ やー、今週のを読む前に予想(願望)として描いていたのですが、梶ちゃんの台詞を見る限りでは、カールの生存は確定ですかね? 己の心のアイドル(笑)が無事で…いや無事ではないけども生きてて良かったですよ。
(ちなみに死亡確定されてた場合は、上のネタは葬り去られる予定でしたw)



■ UP時はもう木曜朝なので、今週の174話感想。
■ 『雄牛の子宮』、真のエピローグ。
すんなりとは終わらぬだろうとは思っていましたが、その漠然とした期待感を裏切らぬ、いやそれを凌駕する展開で驚愕&狂喜。

■ というワケで、『夜メガネ』こと『怪人ジョンリョ』が登場。
いや都市伝説つーか、普通にホラーだよなぁアレ。そして伽羅(というか先生)のネーミングセンスの絶妙さには脱帽&腹筋破裂。
■ ジョンリョが体現する自己哲学への狂信っぷりには佐田国に近い印象を覚えるのですが、短いやり取りながらも作中最強層に君臨する伽羅に匹敵すると(あるいは「凌駕すらするかも!?」と)いう期待感を抱かされる彼の人物と『暴』の描写に触れ、佐田国以上の徹底さと実行力を幻視させられて痺れましたよ。
■ そんなジョンリョとの対戦後、尋常ではない姿の消し方をした伽羅ですが、まぁ当然死んではいないだろうとは思うモノの、当面の『表舞台からの降板』を示唆する流れのような?<いや、コレで来週しれっと現れたら爆笑しますが(でもソレはソレで面白そうだなぁ)
…とかいう予想(伽羅不在)が実現すると、以降の新章で斑目さんが迎えるであろう新たな戦いは、『諸刃の剣』であるLファイルを手にした状況なのに最大の戦力を欠いた状態での、相当シビアでスリリングな闘争となりそうです。
■ コレでジョンリョの『次の契約者』が斑目さんになったら爆笑(いや、その場合は今回生じた問題にあっさり片が付きそうですがw)
■ まぁ冗談はさておき、ジョンリョの新たな『契約者』は誰になるのか。
そしてそれが『嘘喰い』の敵になるのか味方になるのか?(いや上記のヨタと同じことなので、後者はありえないでしょうが)
『ジョンリョは斑目さんの敵側に回り、いずれ復活した伽羅と再戦』とかいう安直(だが少年漫画的に王道)な流れをパっと思いついたのですが、コレがどのような形で裏切られるかが今から楽しみです。
■ あとは次に登場する時、伽羅はどのような姿や立ち位置で現れるのだろうなぁという妄想。
『姿』については「うっかりどっか欠損してたら恐いなぁ」とか。
『立ち位置』については「表舞台での不在時に、伽羅がどのようなイベントをこなすか次第で、斑目組以外の勢力に荷担する状況になるかもな?」と。
あー、でも『敵ポジションでの登場』は、再会時(ハングマン)で既に一度やっているから、もう繰り返しソレはやらないか?
…とか散々書いてて、来週伽羅がしれっと現れたら(以下略)



■ …という『暴』の嵐吹き荒れる外界はさておき、さながらシェルター然とした『百鬼夜行』の店内。満身創痍の梶ちゃんと夜行さんによる幕引きの場面は、予感させられる更なる強い嵐の到来に震えつつも、梶ちゃんがモノローグで語ったような「静かな」という形容がピッタリの、少しユニークで、何とも感慨深い穏やかな時間でした。
■ 少し拗ねたような夜行さんと、ぎこちなく弁解する梶ちゃんとか。
『耳箱』を手に取る前後の梶ちゃんの表情や、その隙間に流れる『間』とか。
そして「それ(まずい珈琲)を口にすれば、今すぐにでもそこに伽羅が現れるのでは?」とか、具体的に思っているのではないにせよ、無意識にそれを期待しているような、梶ちゃんのそぶりとか。
でもそれが叶わないと夜行さんが(のみならず我々『読者』が)知っていること(それを象徴するかのような、珈琲の美味さ)だとか。
■ 不安の波間の上で頼りなく揺らぐ安堵感というか、そこに浮かぶ喜びとか寂しさというか…いや実際は、などという風に言葉にならないものがない交ぜになった、あの場に漂う『空気感』のようなものが、とてもとても染みたのですが…自分がそう感じたことの理由を上手く解体分析して言葉にできないなぁと。
何か…でもコレについては、そうやって『分かったような気』にならないで、感じたままにしておいた方がいい気もするのです<だがソレは本当にそうなのか、ただの自己怠慢への言い訳なのか、正直両者の判別がつかないんだよなぁ…(^^;;)
■ ちうか夜行さんは、あの『美味しい一杯』を出すために何杯煎れたんですか珈琲を…大人げない! だがそこが猛烈に大好きで、その光景を妄想すると胸に萌え的な何かが込み上げてきます(笑)

■ うーむ…やはり面白いですなぁ『嘘喰い』は。
■ いや、毎週ずっと「面白い」とは思っているのですが、ここ暫く自分の中では、作品に触れる時にどこか思考や理屈が先に立ってしまっていて、それに気付いて「んー、ちょっと(自分の中で)収束…てか落ち着いてきたのか?」などと思ったりしていたのですが、今週の話を読んでまた「我を忘れる」部分を喚起され、「いや、まだまだもっと…だな」と再認識できました。
あー、やっぱまだ『一番』はこの作品だなぁ。コレを週刊で読めるということは、本当に奇跡的に幸せなことなのだなぁと感謝しましたよ。