10/1/6〜1/9

■ 『清々と/1巻』

清々と 1 (ヤングキングコミックス)

清々と 1 (ヤングキングコミックス)

由緒正しい一貫教育の女子校に、入試によって高等部から入学した、フツーのおうちで育ったフツーの娘さんな清(さや)。彼女を起点にその周囲の様々を、時に温かく時に切なく、鮮やかに清々しくえがいた学園短編連作集。
本人、級友、教師、校長…古き良き『誠意』という芯の通った人々が、時に惑い時に泣き、けれどその心が織りなす喜びに満ちた日々の出来事が何とも愛おしく感じられる、少し切なく、けれど暖かで爽やかな作品でした。
この輪がどこへ、どのように広がってゆくのか、今後も楽しみであります。

■ 『とめはねっ!/6巻』
とめはねっ! 6 (ヤングサンデーコミックス)

とめはねっ! 6 (ヤングサンデーコミックス)

遠征資金の調達騒動の果て、ついに『書の甲子園』の結果が展示される大阪の地を踏む書道部一同。
書のみならず恋でも縁のライバルとなる毅は、『書の甲子園』の優勝校のホープで、結紀にラブレターを渡した『想い出の男の子』。これでもかという程に『頂点』として設定された(しかもイケメンで感じのいい)ライバルに、どうするのか縁!? …て、燃え&萌える展開だなぁ!
しかし一方、それなのに肝心の結紀は恋よりも書の方に意欲を燃やしていて、それに部員たちが引っ張られるという状況がまた熱いですよな! 更に、穏やかな物腰なのに秘めた闘争心は強い日野ちゃんの、決意と愛らしさがたまらぬですよ。あー、面白い!
NHKで放映の始まったドラマ版も視聴しましたが、尺を縮めるアレンジがされていて若干イメージ(というか雰囲気)に違和感は生じたモノの、コレはコレで青春ドラマとして面白いなと思いました。

■ 『AATM〜アーネンエルベの日常〜』オリジナル(ドラマCD)も破天荒な面白さなのですが、その延長線のオリジナル創作が素晴らしいコミカライズ。タイプの異なる各作品のヒロインたちを、その魅力を生かしつつも面白おかしくのほほんと活躍させたバランス感覚(てか著者氏の芸風?)がお見事過ぎです。
ネタ自体は割と定番的ですが、あまりに濃いキャラたちを捌くための土台としては、むしろその方がいいバランスを保てたかなと思い。
巻数表記がなかったのですが、著者氏によるシリーズ続編を楽しみにしております。

■ 『夏目友人帳/9巻』
夏目友人帳 9 (花とゆめCOMICS)

夏目友人帳 9 (花とゆめCOMICS)

長らく『独り』で生きざるを得なかった夏目が向き合った、人や妖(あやかし)が成す様々な『群れ』の姿は、その心地良さも恐ろしさも見せて、夏目の心の中に様々な波紋を生み出すけれど…そんな夏目自身も、『いつの間にか自分が心許せるものたちと『群れ』ている』ことを自覚するだろうか?
割と単発的な妖側のエピソードに対し、深く根を残す人側の因縁。それはきっとこの先の夏目を縛ることになると思いますが、その時はきっと、夏目と縁を繋いだ人と妖との結びつきが、その呪縛を解く助けとなってくれると信じています。

■ 『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱/4巻』
涼宮ハルヒちゃんの憂鬱 (4)

涼宮ハルヒちゃんの憂鬱 (4)

今巻は森さんの羞恥プレイとデート話のこそばゆさが秀逸過ぎ!
あと、チェスボクシングもビックリなリボルバーオセロット(てかMGSかよwww)の無駄に熱いバトルで超ウケ。
オリジナルの小説版(そしてキャラ&設定)を土台にしつつも、もはや独自の新たな世界を築き上げているこの作品…単発のネタ特化なwebアニメだけではなく、この作品そのものをガチでアニメ化して頂きたいと心底願っております。ちまちま動くあちゃくらさんとか、めっちゃ見て〜〜〜!!!

■ 『血界戦線/1巻』
血界戦線 1 ―魔封街結社― (ジャンプコミックス)

血界戦線 1 ―魔封街結社― (ジャンプコミックス)

アメリカはニューヨーク…一夜にして顕現した『異界』は常識と法則を完膚無きまでに破壊して『現世』と混じり合い、この世でもあの世でもない『境界』の都市・『ヘルサレムズ・ロット』を生み出した。
人と異形が共に生きる奇怪な街で、幻を破り真実(ありのまま)を視る眼を宿されて『見届ける者』となった少年は、この危うい世界の均衡を守るべく暗躍するという『ライブラ』のエージェント達と邂逅を果たす。
その能力や在り様は『異能』であり、振るう力は時に『異形』すらをも容易く超える。それでいて、抱く心はどこまでも人であり続ける、強大な力に比してあまりに脆弱な、だがしなやかで逞しき者。故こその苦難。それでこその歓喜喝采
魅力的なキャラクターによるコミカルな挙動。と同時に目を見張る鮮烈な活躍を描写するアクション。を支える味わい深い人物造形とその誇りを謳う物語。などを独自のセンスで印象深く見せる造形と絵の妙味。
待ちに待った内藤作品の新作が、ついに開幕です。

■ 『ラディカル・ホスピタル/18巻』
ラディカル・ホスピタル 18 (まんがタイムコミックス)

ラディカル・ホスピタル 18 (まんがタイムコミックス)

過去の入院時に丸4日絶食した後で出てきた、重湯と味噌汁と飲むヨーグルトと果汁の『スーパー流動食コンボ』を思い出しました。ソレらがまた地味に不味かったという…健康というのは本当に有難いですなぁ。