非怪奇現象@嘘喰い
■ UP時はもう金曜朝なので、16巻の感想。
- 作者: 迫稔雄
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/03/19
- メディア: コミック
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■ 唯一の味方を失い、『魔神』の助力をも拒み、独り『鉄火場』に立つ梶。
その目を曇らせていた怯えと甘えが決意により拭われた時…寄る辺なき死地で命をむき出しにした梶が打つ『最後の大博打』が始まる。
■ 細かい所は以下の【雑誌掲載時の感想記事】で。
165話/166話/167話/168話/169話/170話/171話/172話/173話/174話/175話
■ 『迷宮編』に通じる構造と要素をもち、表裏を成すスピンオフ『雄牛の子宮編』が完結。ゲームそのものもエキサイティングでしたが、それに関る個性派揃いなキャラクターたちの人物描写が印象的なエピソードでした。
■ 特に『羽山郁斗』という人物の造形は秀逸の一言。
視野が狭く幼稚で感情的な、『下衆』と称する他ないこの歪な人物を、ブレのない一貫した描写でえがき切り、『そのように』読者に見せた描写力…だからこそ読者は彼を『忌むべきモノ』として『理解』できたのではないかと思ったり。
■ 『醜悪な人となりは理解はできるが、その主張には全く共感し得ない』郁斗と、『善良な誠実さには心から共感できるが、その言動が非常に理解し難い』梶ちゃん。
私的には、その対照的な在り様が始終興味深くありました。(まーこの辺りは各話感想で言及しているので、興味がある方は適当にご覧下さい)
■ 対して、滑骨はルックスやキャラクター性こそ奇抜だったものの、『人物』としての描写が今イチで、彼の言動は『物語進行に於ける「動機付けを与えるための装置」としての働き』の域を出られなかった気がするなぁと。
しかしその『最後』まで、彼の『装置』としてのポジション(様式?)が貫かれていたことを思うと、あるいはソレも著者氏の采配だったのだろうかとも考えたり。
■ 復活の巻末外伝ではニガ笑い。
(以下に『年寄りの愚痴』っぽいことを書いていましたが、見苦しいので削除)
先生は酷くないと思います。ただ、アレは面接の段階で既にアウトな気配が濃厚だと思います(笑)