10/7/15〜7/16

■ 『絶対可憐チルドレン/22巻』

絶対可憐チルドレン (22) (少年サンデーコミックス)

絶対可憐チルドレン (22) (少年サンデーコミックス)

たった今リンクを貼る際に気付いたが、増補版サプリメントの総集編付き特別限定版も出てたのか!…ぬあ〜仕方ない! もう1冊買うしかないかっ! orz
パンドラ若年層の学園生活奮闘編に生じたアクシデントと、その克服。
エスパーである火野が、ノーマルである東野の『本質的な強さ』を認める下り…というか、ソレをきちんと評価できる火野の精神の健全さに感心すると共に、それを成せる健全さをはぐくめるパンドラの環境に改めて感心したり。
パンドラを率いる兵部はノーマルに対し絶望しているという態度を(時折揺らがせはしても)崩してはいないものの、仲間に自分の価値観を(それを『洗脳』的に行える能力と立場とカリスマ性を持ちながらも)強要してはいないというのが実証的に垣間見え、その辺り諸々も含めていいエピソードだったなぁと。
気付けば『大切な庇護対象』となっていたナイを、それに寄せる自身の想いを自覚せぬままそれでも守ろうとすることによって、自身の在り様と成した罪をも見つめ返すことになったユーリ。その逡巡と決意、そして未だ残る迷いに翻弄される姿(事後に悠理が流した涙とその意味も印象深く)…つか、ぬこ様と戯れるのは最大の充実だよネ! 頼むぜチルドレン&皆本! 彼女らも何とか救済してくれ〜!(T▽T)
「今後は好きなカップルのことだけ考えて生きていく! いや、それも正直どうかと思ってはいるけど!」なパティさんは、今巻もステッキ〜でした。
今後も彼女の(偏った)幸せが貫かれることを祈って止みません(笑)
そいや『創作ダンス』って、今もまだあるんスかね…女子はまだいいが、男子のはもっと救いようがないぞアレ(^^;;)

■ 『エア・ギア/29巻』
エア・ギア(29) (講談社コミックス)

エア・ギア(29) (講談社コミックス)

事実上の最終決戦に挑むイッキたち小烏丸。過去にまみえた様々な人々を敵や味方に迎えて始まる総力戦。そして迎え撃つラスボス・武内空が率いるジェネシスにも強力な新キャラが続々登場…やー、定番王道展開も、あの画力+遊び心でここまで徹底されると心地良いですなぁ!
個人的お気に入りなブッチャのまさかのフォルムチェンジで驚愕(てか顔がフツーのイケメンに!?)…いやアレはアレでデザイン的に好きなバランスですが、やっぱブッチャはオリジナル形態の方がいいよネ〜?<しかしオルカとの身長差バトルが私的には結構萌えるなと
つーか今巻は、暫く前から登場し、地味(?)ながら確実に活躍しているロリ子さんこと相川さん(実は結構いい歳?)への愛が爆発したり。
あの性格に加えて意外に地味な胸囲(失礼)にローレグパンツにゴッツいエアトレック装備なデザインがめっちゃツボでどうしよう…とてつもなくラヴい!<いやホント節操ないな自分

■ 『きみのカケラ/8・9巻』
きみのカケラ 8 (少年サンデーコミックス)

きみのカケラ 8 (少年サンデーコミックス)

『笑顔』と『涙』…それぞれに欠けたものを欲して『トモダチ』になったふたりは、雪に閉ざされ死にゆく国を救う『太陽』を探しに旅立った。
幾多の困難とあまたの出逢い、そして数々の別れを経て、ふたりが知ったのは『世界』の真の姿とその残酷な真実。だがその先に、ふたりはついに『太陽』を見付けた…けれど………。
『最後まで大人になることがなかった少年と少女の物語』がついに完結。
9巻を開いたら脳内の既刊の話と繋がらなくて「アレ?」と思ったら、8巻を買いそびれていました<またそのパターンか!(^^;;)
…というワケで、慌てて購入して一気読了。
『マンガ』としては週刊誌連載の語りの方がソレらしかったと思いますが、加筆修正されたコミックス版も『童話』(という私的認識です)として完成されているなぁと満足させられました。双方、同じ軸を有しながらも全く別の物語としての相を持ち、どちらもそれぞれ素晴らしかったと思います。あー、雑誌連載時の構成と比較して読み比べて考察してみたいなぁ!
作品には『暗喩』として多くの謎が残され、『物語』に整合性や説明を求めがちな読者としては随所に疑念と物足りなさを覚えさせられもしましたが、その語られなかった部分こそが逆に物語に寓話としての魅力を与えてくれたようにも思います。そういう『空白』の部分に読み手が独自の解釈や想いを馳せることでまた、『物語』に深みが生まれる造りの作品であったような…。
イコロが口にする言葉は、痛みを伴いつつも理想論で…けれどそれは彼女の懸命な行いと共に、彼女が『少女』という存在であればこその強い説得力を秘めて、物語の外側で生きる自分の胸をも強く叩いてくれました。汚れて弱った『大人』になった自分がその輝きに添うことは出来なくとも、そのまばゆさを『嘘』だとは、決して口にはしたくない…と思うのです。
イコロの『白い記憶』の中にいた少年と少女は、週刊連載で語られたシロとイコロの物語だったのかなぁ…とかいう二重構造を夢見る幻想。
そういう辺りや諸々悲喜こもごもを余韻として味わいつつ、再び物語を読み返してみたいと思います。

■ 『神様ドォルズ/7巻』
神様ドォルズ 7 (サンデーGXコミックス)

神様ドォルズ 7 (サンデーGXコミックス)

まひる祭り、続行。そして終焉。
彼女の愛らしさと美しさと強さと弱さ。その全てをさらけ出し、そしてたったひとつの『彼女のすべて』を失った後…むしろここからどうするかがまひるの魅力の真骨頂となる気がしますが…どどどうなるんだこの先!?
ソレはソレとして…7巻にしてようやく発揮された匡平の真の主人公らしさには惚れ惚れしましたなぁ。だがソレよりも、あれだけの目に逢いながらも凛々しく、最後まで思いやりに溢れた日々乃の美しい芯の強さの方が印象に残ってしまったというオチ(笑)
ともあれ頑張りが報われて良かったなぁ匡平!
…てか、やっぱ玖吼理の『隻』の座は、また匡平に書き換え直されたっぽいような展開? まだまだ余談を許さぬ先の展開が気になります。
あとアドリブ極まる久羽子の動向が。本当に意外性だけで形作られたような存在だよなぁアレは(笑)
久羽子といえば、その父と桐生の束の間(なのだろうなぁ…)の親交に私的趣味が掴まれるというか…悲劇的な別れにならぬといいなぁ。
そいや『アニメ化決定』はめでたいのですが、どこがどんな作り方をするのか心配でもあったり。てかぶっちゃけ、本編がいまだに何処を目指しているのか分かりかねるので、ソレをアニメでどうするのかなぁと心配に…(無理にまとめようとするとマンガとは別物になりそうだよなぁ?)
とはいえ、案山子のバトル&動くまひるは、か〜なり見たいので、不安を覚えつつも胸躍らせてもいます。とりあえず作画だけでも完璧にして頂きたい!<てのも失礼な物言いだよなぁ…<だって最近のアニメって(原作アリナシにかかわらず)、正直大体脚本と構成がグダグダでガッカリすんじゃんよ〜?

■ 『天にひびき/2巻』
天にひびき 2巻 (ヤングキングコミックス)

天にひびき 2巻 (ヤングキングコミックス)

ひとりの若き天才指揮者(の片鱗を十二分に覗かせつつも未だ開花前)を中心に、それと繋がり音楽を志す若者たちの群像劇。緩やかな流れで第2巻。
分かり易くドラマティックな事件が起こるでもなく、些細な出来事に心を揺らす彼らの日常が綴られるスクールライフ。けれどえがかれた仕草や表情により雄弁に語られる『彼らの物語』には、吸い込まれるように目を惹き付けられます。
キャラクターの人間的成長が技術の向上に繋がりストーリーを押し進めてゆくという構成なので、著者氏の他作品よりも、大筋の進行の牛歩具合がさほど気にならないなぁと。
まーソリャそうと。『やまむら作品に於ける素晴らしきキ○ガイメガネ男キャラ』の系譜を須賀川先生の中に見出せてきた気がするよという私的メモ。
やっぱ著者氏の作品にはキ○ガイメガネが必要だよな!うむ!<何その失礼な物言い&病的嗜好(^^;;)

■ 『あいカギ/1巻』
あいカギ 1 (サンデーGXコミックス)

あいカギ 1 (サンデーGXコミックス)

大切に思っているのに、だからこそ素直に伝えられない言葉と想い…それを押し留めているのは、心に固く閉ざされた『鍵穴』。
そんな誰の胸にもある秘められた扉を開くのは謎の少女・きいと、これまた謎の少年(妖精さん的存在な鍵の化身)・ケン。
「それを開けば『素敵なこと』が起こるはず!」と信じて、ふたりは今日も悩める人々(の『心の鍵穴』)に、男女を問わず(鍵を)挿れて挿れて挿れまくる!
…いや、エロマンガじゃないヨ(笑)
読み切りオムニバスで、著者氏の過去作ともリンクする最新作<まぁ既刊を未読でも面白く読めるので大丈夫<とはいえ、懐かしい面々の『今』を見られるのも経年のファンの喜びでもあり。
少しエキセントリックな人々の、けれどありふれて自然な心の澱を、情感たっぷりながらもサラリとえがく作品。この重さと軽さのバランス感が心地良く。
『素敵なこと』は起こり続けているのに、どうしてその仕掛け人であるきいとケンはソレに気付いていないのか。ソレが『素敵』ではないならば、彼らが『素敵』だと思っているものは何なのか? それが起こると何を『取り戻せる』のか?
そんな謎の部分も大層興味深く、エピソードの裏に流れる大筋の模様も気になります<そういう『読者視点の疑問』の解決を、作中人物であるあやめ(心に鍵穴がないのに、何故かケンが見える)に託してゆるやかに進行させている構成がまた上手いよなと。
私的には、『ラバーズ7』の面々の元気そうな姿が見られて嬉しく(しかもカバー下には店長マンガまでw)、しかもあのスーちゃん救済(…されるよね?)エピソードまで見られるのが喜ばしいなぁと。ついでに素敵な彼氏も見つかるといいねぇスーちゃん。