10/11/26〜12/5

■ 『天上天下/22巻』

天上天下 22 (ヤングジャンプコミックス)

天上天下 22 (ヤングジャンプコミックス)

完結。正直、私的な趣味観点からすると『物語』としては特に感じ入る所のないまま終わってしまった作品でしたが、登場する魅力的な人物同士の関わり合いや繋がり方の個別エピソードには、いつも何かしらの感慨深さと熱さを感じさせられました。
人物各々の主張が、理解や共感できるにせよできないにせよ、それを発する当事者のキャラクターに反しない(というかソレをもってキャラクター性を形作っている)様に魅せられたなぁと。
しかし『凄王』の力で復活した(させられた)人々は、あの結末でどうなったのか…てか、比呂彦と密色…御都合展開でも何でもいいから、何とか幸せになってるといいなぁ…。

■ 『ポケットモンスターSPECIAL/37巻』
ポケットモンスター スペシャル 37 (てんとう虫コミックススペシャル)

ポケットモンスター スペシャル 37 (てんとう虫コミックススペシャル)

それぞれが必死の思いを抱き決死の戦いを越えて、ようやく再会した3人。
けれどその時、守るべきものを護るために彼らは『3人の絆の証』であるポケモン図鑑を手放す決断をしなければならなかった…いや、彼らは他ならぬ自身の意思をもって、そうした。
この時のプラチナの言葉。一見、この手の物語では定型のパターンに見える台詞ではあるのですが…ここまでの彼ら3人がいくつもの、どのような苦難をどのような繋がりで越えてきたのかを知る読者には、それが決してありきたりなものではない重みと深みを持ったものとしてズッシリと響くのですよな! すげぇ! てかマジ涙ぐんだ!
次巻いよいよシリーズのクライマックス&新展開。早く続きを読みたいですよ。

■ 『よつばと!/10巻』
よつばと! 10 (電撃コミックス)

よつばと! 10 (電撃コミックス)

ブランコを使ったオリジナル遊び。上手く行かない料理。恐怖をもって『嘘はいけない』と刻まれる教訓…よつばとは違う形であるにせよ、どれも記憶に残る『いつか見た光景と、その時感じた思い』。よつばの頑張りや失敗は、いつでも自分に『新しいのに懐かしいもの』を見せてくれます。
とうちゃんやジャンボの『素晴らしき大人(それでいて楽しそう)』な姿には、毎度憧れ惚れますよ。よつばへの叱り方も教え方も遊び方も、アリャ自身が成熟して余裕を持っていないとできない態度だよなぁと…あの余裕を自分も身につけたいものですが、なかなか上手くは行かないモノですよね。
でもっていつ見ても可愛い(でも時々ちょっと「アレ〜?困るな〜?」とも思う<だがソレも含みつつなお)よつばの元気な活躍に和まされました。
超振動する姿の繰り返しギャグで爆笑。あとはダンボーとの再会模様が特にツボでした。よつばの純粋な一喜一憂に、えなの必死のフォロー、そしてみうらの鷹揚な対応がいい味を出してたなぁと。
さて、また1年後の新作刊行を待つか…出きればもう少し早く…(^^;;)

■ 『けものとチャット/6巻』
けものとチャット(6) (バンブーコミックス)

けものとチャット(6) (バンブーコミックス)

サザエ時空に生きつつも、作中ではそれなりに時間が流れて因果も応報したりして…あの坊やがお父さんになぁ…(しみじみ)
いやでも猫って本当に袋と箱が好きですよね。あのちんまり収まり具合が見ているこちらの萌え心をくすぐりまくりだよなと。

■ 『ムダヅモ無き改革/5巻』
ムダヅモ無き改革 (5) (近代麻雀コミックス)

ムダヅモ無き改革 (5) (近代麻雀コミックス)

ア シ モ 最 強 伝 説 。
読みながら『プロジェクトX』なテーマソング(『地上の星』)やナレーションが脳裏をよぎりましたよ。次巻はいよいよ『“神々の黄昏”大戦編』が決着とのことで、落とし所をどうするのかという点も気になりますが…ここまでやっちゃってこの先どうなるのかの方が気になるよなと。どーするのだろうか?(^^;;)

■ 『まかまか/2巻』
まかまか (2) (角川コミックス・エース・エクストラ)

まかまか (2) (角川コミックス・エース・エクストラ)

一発目の『学園紹介ビデオ話』で速攻爆死しました。あとはもう腹筋を引きつらせてのたうつ不気味な生物に成り果てた自分です…(死)
何でもアリでキテレツやりたい放題の主人公とツッコミ語り手を核にした主人公チームに、ソレと比べると真っ当かつ小心に見えるライバルキャラ(だがそのチームには、味方な配下の筈なのに主人公達よりもよっぽどタチの悪い裏切り系が混じっているw)…という構造は、著者氏の作品の共通テンプレ設定なのかなぁと思ったり?
いやでもソレがオモロいので、そのパターンでいいです。てか同じ図式を女子満載でやっている点で、この作品が一番ツボですよ<いや単に萌えとかいう話以上に、逆に身も蓋もなさが強調されてより笑えるよなと…(^^;;)
『萌え』はともかく確実に『ウケ』てはいると思うので、今後もどんどん全力で脱線して頂きたい所存で。

■ 『お義母さまはネコ!』
お義母さまはネコ! (Next comics)

お義母さまはネコ! (Next comics)

姑さんがリアル猫の4コママンガ(まんま過ぎだが、実際そのまんま)
「多少不愉快な態度を取られても、所詮『生殺与奪の権利は自分が握っている』と思えば何のこたないよな?」…と思う嫁姑の話?(何その黒い発想…)
ん〜…でもやっぱり、分からなければ愛らしい態度に見えても、ソレが悪意の(人に通じる)言葉として解説されたら「やっぱ吊すかもなぁ?」とか思ったりもしました(心狭い)
まーでも「何だかんだでこの嫁姑は『末永く仲良くケンカしながらすごしましたとさ』つって暮らしていくのだろうなぁ…」と思うと、ソレはソレで微笑ましく思えるのです。めでたし、めでたくもなし?

■ 『きのう何食べた?/4巻』
きのう何食べた?(4) (モーニング KC)

きのう何食べた?(4) (モーニング KC)

なさそでありそな『日常とその悩み』のリアルさの、虚構と現実の匙加減があまりに絶妙で、うっかり引き込まれると我が身の現実を省みて、軽く遠い目になったりするよなと…そんな描写の妙味に、今巻も緩やかに引き込まれ。
著者氏の観察眼と表現力の巧みさに、そしてあまりに美味そう過ぎる数々の料理の紹介に、色々な意味で夜中に読んでいると耐えがたいものがあるなと…あー、ナポリタン食いてー!

■ 『鉄腕バーディーEVOLUTION/6巻』レビとの邂逅。ふたりの『さやか』との別れ。そして千秋とゴメスに再会したことで、つとむとバーディーを取り巻く環境は曖昧ながらも性急に、より大きく厳しい試練へとふたりを押し流してゆく。
全ての背後に深く聳え暗く根を張る、『奥の院』たる強大で不透明な権威。
真偽もつかぬ神世の理までもが持ち出され、物語の規模は広がる一方で…という物語的な厚みも十二分に興味深く面白いのですが、対峙するモノのあまりに漠然としたスケールの大きさに、目線をどこに合わせて良いのかがぼやけてきたのがもどかしくもあるというか…ここにバーディー&ツトムの活躍でスカっと風穴を明けて頂きたいものですが、そんなに簡単な話でもないよなぁと思うと、それこそ作中のふたりの焦燥や煩悶を共に味わう閉塞感も感じたり。
巻末の『これじゃない陛下!』は、むしろ『アレがいい(R)陛下!』だと思いますが?<ソレじゃ作品世界が壊れるだろ(笑)
あと、1985年からのカラーワークスをチョイスしたミニ画集付きの限定版を購入したのですが、コレがまた小サイズながらも充実の出来で、貴重なラフ画なども見られてファンとしては嬉しい限りでした。しかもこの内容でこの価格! ぶっちゃけ初版は全部コレで良かったんじゃないかなぁと思うほどです。
あーもー過去作を全部読み返したくてたまらん!