10/12/7〜12/12

■ 『ヴォイニッチホテル/1巻』

ヴォイニッチホテル 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)

ヴォイニッチホテル 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)

それは太平洋の南西にあるという島に建つ奇妙なホテル。これはそこで、過去アリ訳アリ背景アリアリなエキセントリックでストレンジでフリークスな登場人物たちが過ごす、不可思議に愉快で淡々と残酷な日々の、まるで『夏休みの絵日記』のようなおはなし。
人物たちの設定を端的な箇条書きにすれば『冗談にも程がある』とか『バカも休み休み言え』といった奇天烈さなのですが、それでもなおこの作品を読みながら感じるのは、『絶え間なく続く猶予の延長』としての『日常』な感覚なのですよな。何だろう、この心地よい穏やかさ。それ故の愛おしさと、感じる腐敗臭。
『ビックリ箱も、開く前の中身は[箱庭]。だけど一度開いてしまえば、小さな宇宙は散り散りに爆ぜ、ひっくり返って全てがおじゃん』…みたいな危うさ?<散漫な印象を素のまま書き出したら、寝言ポエムつーか電波手前な走り書きに…

■ 『PEACE MAKER/6巻』
PEACE MAKER 6 (ヤングジャンプコミックス)

PEACE MAKER 6 (ヤングジャンプコミックス)

『G・O・D』の頂点に君臨する絶対王者、『銃神』コール・エマーソン。その最強の座に挑む権利を得るべく集った8人の『GUNMAN』たちより、超絶かつ刹那の『死闘の宴』が始められた。
その闘いに込めた理由も意味も、彼ら全てがそれぞれ背負っていた。
けれど『勝敗』は彼らを勝者と敗者だけでなく、生者と死者に分け隔てる。
意思と誇りをもち闘いに臨んだ者に、惜しみなき賞賛を捧げるように描かれた『挑戦者』たちの肖像。旅立った彼らの魂が、せめて安らかならんことを。
…てか、ミクシーさんならずともビートが心配で仕方がありませんよ。彼の大活躍を見ていても、その言動や一挙手一投足が「死亡フラグになるのでは…」と気が気ではありません。死ぬなよビート!(T▽T)

■ 『弱虫ペダル/15巻』
弱虫ペダル 15 (少年チャンピオン・コミックス)

弱虫ペダル 15 (少年チャンピオン・コミックス)

不調の田所を引いて驚異の猛追を続ける坂道。ふたりの合流を信じてポジションを死守しようと闘う総北メンバー。その頃…遙か先を行くライバル2校は、箱学のエーススプリンター・新開と、京伏の奇才・御堂筋が、インターハイ2日目の最速称号を賭けた熾烈なスプリント合戦を繰り広げていた。
心情的には何としても新開に勝って貰いたい所ですが、ストーリー的にここで御堂筋が負けると、彼の存在が『実力のある悪役だが、所詮はイロモノのかませ犬』という分かり易い…というか、あまりに『安い』モノになってしまうのが難だよなぁと…悩ましい。正直、御堂筋は『好き』ではありませんが、いいキャラですよな〜

■ 『チャンネルはそのまま!/3巻』
チャンネルはそのまま! 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

チャンネルはそのまま! 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

今巻も安定の、かつ予想を遙かに超える面白さの群像コント。
即笑える雪丸の奇行もさながら、やはりソレに振り回される周囲のてんてこ舞いが味わい深い笑いを生んでいるよなと。
『善意と誠意と責任感が旺盛な人ほど、より雪丸の餌食になり易い』という怖ろしきパターンを象徴的にえがいた『僕らはみんな死んでいる』が、笑えるやら泣けるやら。しかもアレでいて雪丸本人も一生懸命だという点が、被害者も怒りのやり場がなくて困るだろうなぁという二重の不憫さ&面白さで。
雪丸関係者の皆さん…強く生きて下さい(^^;;)

■ 『ぱにぽに/15巻』特捜版を買ったものの、まだドラマCDを聴けていません(死)
それにしても連載10周年…か…(遠い目)。パラレル編などの大ネタもありましたし、そろそろまたアニメ化とかされんかなぁと思ったり。
今巻も今巻で、「ベッキーの隠された過去の因縁が!?」と思った次の話では、ベホイミ&メディアの最強コンビにより瞬即でラスボスが倒されているというスカしっぷり…やっぱこのノリがたまらんな(笑)
最強と言えば、ベホイミ&都の『ダブルベホイミ』な新機軸も熱かったですよ。ベホイミはパートナーに恵まれてるよな。
しかし今巻イチオシは演劇ネタで〜。経過の投げっ放し具合(もはや暴投)と、微妙百合なオチまで含めて猛烈にツボりました。特に『毒&死亡の連続コンボ』で笑い死ぬかと…<相変わらず繰り返しギャグに弱い

■ 『3月のライオン/5巻』
3月のライオン 5 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 5 (ヤングアニマルコミックス)

日々の生活の積み重ねが『人生』になる…という、当たり前の(けれどすぐ忘れてしまう)大切なことを、ふと思い出させてくれるいくつもの出来事。
それは決して美しいばかりではないけれど、それでもひとつひとつが慎ましやかな光を浮かべていて…互いに反射し合うそれらは読み手の心を躍らせると同時に、眺めるこの目と心を射抜くのです。
…にしても…ひなちゃんの話は…痛かった…っ orz
でもソレはソレとして、「アリャもう半ばプロポーズだよなぁ…」と思いました。
恋すら通り越してもう『純愛』の域に踏み込んじゃってるよなぁアレ? どうすんだ零?<まぁそーいう話でもありませんが

■ 『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱/5巻』みくるに、みくる羊に、朝比奈さん(大)…どれも可愛いなぁもぉ!!!
「ボタンを1つ多く外したあの日…」にときめいた! そして長門さんの漢らしさには自分も惚れた!(笑)
惚れたと言えば、小泉(新川さん)にはもっと活躍して頂きたかったです。
あと、『絵本タイム』のキュート萌えな絵面(おひざ抱っこ)は素晴らし過ぎた…フィギュア化を熱望。

■ 『長門有希ちゃんの消失/2巻』オリジナル『SOS団』の面子も集合し、ラブコメ青春物語がいい具合に加速してきましたよ〜。てか、私的にはキョンと有希の主軸よりも、その周辺が面白いなと思い始めました。朝倉とハルヒかぁ…いいなアレ! 今後もこのふたりには、積極的に絡んでいって頂きたいなと願っております。

■ 『彼岸花の咲く夜に/1巻』あらすじや詳細はあえて割愛…というか、アレを語るための言葉が自分の中から出てこないですよ。けれど、今はただただ『惨(むご)い』だけのこの物語が、この先どこへ向かい何を見せてくれるのか…できればそれが少しでも毬枝に優しいものであることを祈りつつ、静かに続巻の刊行を待ちわびております。

■ 『ジオブリーダーズ/16巻』
ジオブリーダーズ 16―魍魎遊撃隊 (ヤングキングコミックス)

ジオブリーダーズ 16―魍魎遊撃隊 (ヤングキングコミックス)

『神楽総合警備保障』…その壊滅。その全滅。完膚無きまでの『崩壊の日』。
これでおしまい。さようなら。
…本当に?
全ての絶望とまだ見えぬ希望を田端に託し、物語は未来へと続く。
けれど、そこにはもう彼女たちの姿はない。
だから今はただ、喪われた決して軽くない存在を悼み、ひとまず目を伏せて祈りたいと思う気持ちです。
ふと久々にOVAを観返したくなりましたが、今観たら泣いちゃいそうだよな…。