10/12/13〜12/19

■ 『Waltz/3巻』

Waltz  3 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

Waltz 3 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

著者氏のえがかれる蝉が愛し過ぎで、生きてゆくのが辛いほどです。
あんなんに正面から向き合われて存在をぶつけられたら、男でも女でも虜になるっつの!いやもうマジ、蝉は存在自体が凶器! あんな風に泣かれたあげくにあんな決意を見せられたら、その激情の受け手は心を奪われて落ちますよ完璧に!
…というのに、ソレに執着を寄せられながらも絶妙な距離感を保ちつつ、その手綱を取れる岩西ってスゲぇなぁと思いました。ホモとかどうとかでなく、「精神的なインポじゃねぇかコイツ?」と思いました。いやまぁ、ソコで落ちない所が岩西の格好良さ(そしてある種のダメさ)だとも思いますが(笑)
苺原のヘタレ具合と、その苺原と大藪との関係性などは、伊坂作品のファンとしては「ならではだよなぁ!」とニヤリとさせられる部分なのですが、今巻末の衝撃展開も「ああ、やはり!」と思わされるもので、この先の苺原が『帽子卿』とどのように『対決』して行くのかが心配かつ楽しみな所であります。(大藪の『老夫婦との改札エピソード』なども、伊坂テイスト全開でしたよな〜)
そいや伊坂氏の『マリアビートル』を読んだ際に、七尾と大藪(首折り男)の共通性が気になったのですが、今巻での大藪は遠藤(『SOSの猿』)との『誰かの役に立ちたい病』という共通性もあるなと…『魔王 JUVENILE MIX』にせよ本作にせよ、伊坂小説の美味しい所取りなパラレルMIXなのかなぁとか?

■ 『のだめカンタービレ/25巻』
のだめカンタービレ(25) <完> (KC KISS)

のだめカンタービレ(25) <完> (KC KISS)

番外編もついに完結。
本編後のそれぞれのキャラクター達が、それぞれに頑張って生きていて、それぞれに成長を続けている様を見られたことで、「あー、この先もみんなはこうやって生きてゆくんだなぁ…」と実感をもってその喜びを感じさせて頂くことが出来ました。
最後のお話にターニャと黒木をフォローして頂けたことも嬉しかったです。
語り手となった多恵子ちゃんが、ちゃんとターニャの良い所に気付いてくれたことも素晴らしいなぁと…みなさん、この先もずっとお幸せに。

■ 『君と僕。/9巻』
君と僕。 9 (ガンガンコミックス)

君と僕。 9 (ガンガンコミックス)

嬉し恥ずかし修学旅行の京都行き。そこであの『お母さん』と形容されるぼんにゃり春ちゃんにも、ついに恋の目覚めが!
いやでもそのお相手も清楚可憐を絵に描いたようなステキなお嬢さんで、そんなふたりの生臭い所のない『ボーイ・ミーツ・ガール』には、単なるトキメキや野次馬的なワクテカよりも、むしろ保護者が子を見つめるような温かい目線になってしまい…(^^;;)
と同時に、ハルちゃん大好きなメリーちゃんが心配になってしまいますが、メリーちゃんには千鶴がいるから…いるから! しっかり頑張れ千鶴ぅ!

■ 『となりの801ちゃん/5巻』
となりの801ちゃん5 (Next comics)

となりの801ちゃん5 (Next comics)

801ちゃんAKB48にハマる時の感覚を「テニミュにはまる前の感じと同じだ…」と言っているのが、そこはかとなく分かる気がしたように感じたが、実際自分はテニミュAKB48もよく知らないので、単なる気のせいな気もする(ので、ソレに対する分析推論は書かない)
あと「オセロとかチェスとか麻雀とかは、駒や牌の実物を掴んで、対面にいる実体の人間と遊ぶから楽しいんだよ〜?」とか。
でもってイカ娘は『被り物をしている』のではないと思うのですが…<という説明文に対するツッコミ<恐らくもうたくさんの人がしていそう

■ 『さよなら絶望先生/23巻』
さよなら絶望先生(23) (講談社コミックス)

さよなら絶望先生(23) (講談社コミックス)

正直、単行本に関してはもう本筋よりも、幼少時の晴美と千里の描き下ろし1Pネタの方が気になって仕方がありません(いやまぁ本編は、週刊誌で1週に1話のペースで読んでいる方が面白いので…)
もう同人誌とかじゃなくて、先生御自ら『幼少時はハルチリで、成長後(現在)はチリハルチリ』な作品を1本描いて頂けないモノかと…喜んで釣られて踊りまくる需要層(読者)は少なくないと思いますよ!
…しかしある意味一番気になるのは、あの幼少期のあの感じだったふたりが、どこでどう分岐したら現在のあのふたりになるのかという点だよなと(笑)

■ 『絶対可憐チルドレン/24巻』
絶対可憐チルドレン (24) (少年サンデーコミックス)

絶対可憐チルドレン (24) (少年サンデーコミックス)

表紙のフェザーの見えそで見えない美乳! 見えそで見えない美乳!(大切なことなので2度言いました)
高レベルの超能力者として、そしてひとりの恋する女の子として、現実の「自分のできないこと」に打ちのめされつつ、それと真っ直ぐに向かい合って「頑張って努力しなきゃ!」と発奮する薫が愛らし過ぎる…っ!
しかも、心には攻めオヤジ気質(攻撃力300%)を持つくせに、いざ自分が『チョーかぁいい美少女』という実体にそぐった扱いをされると、『女子防御力』が一桁になる薫…著者氏のキャラ造形の踊らされまくりますよマジ! 守って育ててあげたい! あんな健気美少女の愛を一身に受ける皆本マジで死ね!
…いや…でもその皆本自体が、ある意味薫を超えるヒロインっぷりだもんなぁ…とか改めて思うと、何だこのマンガ?(笑)
いやいや、そんなアンバランスな関係を含んだバベルチーム、ひいてはパンドラ組やユーリ班などの、おのおのの旨味と関係性の妙味が超絶美味しくなってきた『中学生編』だよなと、改めて思った次第でした。

■ 『真月譚 月姫/10巻』
真月譚月姫 10 (電撃コミックス)

真月譚月姫 10 (電撃コミックス)

完結。『マンガ版にだけ許された結末』と帯にありましたが、確かにこれは、トゥルーエンドでもグッドエンドでもなく、『エターナルエンド』とでもいうような…。
『tale』(@『月姫読本』)風に言えば、『そのもうすこしあとのあと』。
少し未来であろう所からの回想という形でえがかれたエンディングは、宙に浮かぶ蒼い月のように、透き通る静寂の慈愛と、心融ける歓喜に満ちて…けれど、それは人の身には遠からぬ未来には、儚く喪われてしまうであろう光景で…。
それでも。その最後の時までふたりが互いの身と心に刻んできた全ては、「想い出は続いていく… その終わりでさえおそらくは幸福だろう」という志貴の言葉を、決してただの綺麗事だとは思わせないものであったと信じられるのです。
うあ〜、著者氏の語りによるシエル先輩編と琥珀編も読みたいなぁ!<いやそのふたりが私的贔屓なので。
…てか、いっそ『幻のさっちんルート』を先生に描いて頂くのはどうでしょうかと!<リメイク版の続報も聞かないしなぁ…<しかもリメイク版にもさっちんルートがあるのかないのかってかなさそうな気配だし…orz

■ 『百合星人ナオコサン/3巻』
百合星人ナオコサン(3) Third Party (電撃コミックスEX)

百合星人ナオコサン(3) Third Party (電撃コミックスEX)

表紙のナオコサンを見て「アレ?ナオコサンて実は巨乳キャラ?」と今更的に気付きました<先ずソコか!<いやだって、あんな胸デカかったっけ?
殺伐とした日常生活で不足がちな、萌え幼女分と美少女分とメガネっ娘を、笑いとツンデレと異界成分も込みで余す所無く摂取出来る、超バランス栄養作品の待望の新刊!<だが脳内の病気に拍車をかける劇薬でもあるな。
彩ちゃんの健気ツンデレと、ソレにからむ思惑ありげな青木さんの百合具合にトキメキが…てか青木さん、『幼女の下半身に近付かないと電波が通らない百合星携帯』を使っていてあのコメントというコトは、ナオコサンの関係者? しかも『姫様』て…深まる謎が気になります。
が、まぁその辺りに関しては『刺激的な味付け』位で丁度いい気もしたり。
で、初回限定のアニメDVDを視聴しましたよ。
原作8話のアニメ化。作画やキャラ演技がもの凄く丁寧に、かつ遊び心満載で作られていて素晴らしかったのですが…何というか…「存外フツーに作っちゃったネ?」という印象が…。
マンガの独特の毒気(てか『瘴気』?)は表現されていなかったような気がして、ちと残念でした<あ、でも『次元滅殺青梅特快』は最高でした。
あと、声優さんはイメージに良く合っていましたが、みすずが普通に喋っていることに微妙な違和感を覚えたのは自分だけでしょうかね?<いや原作の表現があんな感じなので、「いっそ文字のみで来たりするのかなぁ?」とか思っていたモノで