連載分感想(237話)

■ ネタや絵を描くだけの気力と体力が残っていませんでした。
育児が一段落するまで、暫くは感想のみで精一杯スかねぇ…orz



■ UP時はもう木曜朝なので、今週の237話感想。
■ 『斑目さんによるまさかの [13] 誤入力』という衝撃の事象で一時停止したままの物語展開。
先週は『対戦者である捨隈の過去』、そして今週は『マルコによる捨隈の誤入力数 [8] 入手の顛末』を見せて、読者視点からは欠けているピースを語り、情報を補完する流れ。まぁ『広げた風呂敷を畳んでいる』伏線回収中(と同時に、更なる次の展開への種蒔きも兼ねているかも?)なのかなと。
■ というワケで時間を数十分遡り、斑目さんから策を授けられて、外階段でレオ&雹吾、そしてついに現場へと姿を現した蘭子と接見した『メッセンジャー』マルコのお仕事内容が語られる今回。
…なのですが、まだまだ伏せられたカードが多過ぎて、これらが現状にどのような効果を及ぼしているのかが見えてこないという…まー後で総体が見えた時には、面白い所に愉快な形で嵌りそうなピースではあるのですが。
とりあえず気になった点を、散漫ですがメモ的に以下に記述。

231話冒頭で、マルコから「ダメだよそんなの」と制止された斑目さんの行動は、『自分の持ち珠(現物実数)をレオ(蘭子)たちに見せること』。
これにより蘭子は捨隈と斑目さんの珠数(入力正解数)を把握。
また斑目さんは、入力権を持つマルコを使ってその正解数を端末入力(明かした珠数の確認)することを許可する旨も伝えている(それにより、見せた実物の珠数が『真』であると証明してもいいという意思表示)

斑目さんの言質が真実ならば、蘭子は最上階で正解数を入力することが可能になったワケですが、彼女はそれを行使しませんでした。曰わく「私が勝つため」と。
■ また、斑目さんの提案を『毒』と評し、その毒を『捨隈の毒より少しばかり上等』と認識。更にその認識により「もう捨隈は不要な毒さ」と、捨隈の切り捨てを示唆するような発言もしました。(斑目さんが捨隈に対して告げた「もうお仲間は戻ってこないんだって」という発言が裏付けられた?)



■ そして蘭子は自分たちの『勝利』について、「嘘喰いが絞り込んだ合計パスワードをマルコに入力させるしかない」と言い、しかもそれを『私らに残された唯一のチャンス』と条件付けています。
■ 『嘘喰いが絞り込んだ合計パスワードをマルコに入力させる』ことは、単純に見れば『蘭子たちの勝利』ではなく『斑目さんの勝利』になると思うのですが、それを自分たちの勝利になると判断した蘭子の思惑は…というか、彼女の言う『勝利』が何を指してのモノなのかなぁという疑念が脳裏をよぎります。
■ この勝負に賭けられているのは『500億円+搦め手の献上権(込み込みで『屋形越えの権利』)の獲得』なのですが、何か…ソレを『勝利』としている斑目さんや捨隈と、蘭子の『勝利』とは、微妙に違うのではないのかなぁという気がします。まぁ単なる錯誤かもしれませんが。

■ と同時に、捨隈が口にしていた『仲間』という存在と、蘭子たちの在り様や捨隈との関わり方には、やはりイコールではない違和感を感じるのですよな。
両者の温度差…というよりは、『同じ場所に在りひとつのように見えるモノが、角度を変えて見ると実は異層にある個別のそれぞれであり、その両者は各々違う所と繋がっている』みたいな、接続違いのような据わりの悪さのような?
むぅ…上手く形容できない。
■ それから、最上階の入力装置裏にこっそり仕掛けられていた機器(ないし装置)は、誰が仕掛けた何なのか?
■ また、蘭子が入力装置の前に立った時、レオだけがその場におらず何らかを確認に行っていた(そしてそれは、マルコから受け取った嘘喰いからのメモに書かれた何かが原因のようだ)が、その確認行為の内容は?(しかもこのレオの報告が、蘭子に『端末入力』を思い止まらせたような?)
■ でもってタワー基礎部のビル内に戻ってきた蘭子たちの周囲で囁かれる声の主は誰なのか。あの『血痕と共に残されたキセル』の理由がそこにあるのか?

■ つかまー何より、『自分の珠数を明かした理由』(そして何故そうすれば相手が『入力失敗数』を教えてくれると思ったのか)、『マルコに託したメッセージぺーパーに書かれた内容』など、斑目さんの行動が全て謎だよなと。
■ マルコが入力失敗すれば即敗北。それ以前にドティ勝負で負ければ必死のこの状況での、奇策を通り越して自殺行為にしか見えない斑目さんの采配。
しかしそれら全て、あの致命傷とも言える『まさかの [13] 誤入力』すらも、彼の勝利へと至る道筋の内なのだろうとは思うのですが…それら何もかもの大小有形無形の策が、どう有機的に繋がるのかがサッパリですよ。

■ ソリャそうと、マルコから斑目さんの珠(実数)を受け取った蘭子が、その真偽を問うようにマルコを見つめた様…そしてその容赦呵責のない視線を真っ向から受けとめたマルコの真っ直ぐな目線。その双方の描写が印象に残りました。
■ 何ちうか…マルコの人柄の良さも素晴らしいとは思うのですが、「真偽を問わぬ盲信と紙一重の純粋さからは、どのような疑念や手段をもってもしても、汲み取れる真実などはないよなぁ?」とかいう厄介さへの揶揄を、姐さんの「……フン」という台詞の中から勝手に読みとれた気がしたり。
「こんなんを使者に使いやがって…嘘喰いめ」みたいな、感嘆と非難と諦観が入り交じったような気持ちとか? いや本当に、斑目さんはタチが悪い(笑)

■ 観戦者たちによる冒頭の「一体 今何が起こってるんだ!!」という台詞に猛烈なシンパシーを覚える展開ですが、その種明かしまではまだもう少しじらされそうな気がして(外様の賭郎勝負やSAT突入も放置中ですしねぇ…)やきもきしますな。あとどれだけこのもどかしさに耐えればいいのか…ッ!?