連載分感想(238話)

■ UP時はもう木曜朝なので、今週の238話感想。
■ 話の焦点は、帝国タワーのメインバトルである斑目さんvs捨隈のドティ勝負を一旦離れ、謎の襲撃者から仕掛けられたトラップバトルへと挑む鞍馬組へ。
■ 襲撃者は、現地にある物資を即席で利用し、初手で早くも『蛇の頭』であるリーダー蘭子と、その実働体であるレオ&雹吾の分断を成功。
そして雹吾は、襲撃者の仕掛けを自らの経験による推測で看破するも、より深く強い敵の策と『暴』の力により、致命傷を負わされることになる。



■ …て、ここでカラカル参戦スか! いやまぁ流石にアレ(斑目さんの回想で、捨隈にしてやられた話)のみで終わりとは思っていませんでしたが、このタイミングで鞍馬組にぶつけてくるとはなぁ…痺れた!
■ キャラクターイメージに反して(失礼)存外理知的な推測と対処を成した雹吾に感心させられたのも束の間、その更に先まで読んで仕掛けてきたカラカルの非凡さに、改めて感嘆させられました
■ 雹吾が敵の策を見破ったと慢心(そして油断)を見せるであろうタイミングを狙い、最も効果のある音声で注意を引いて隙を作り、炎に焼かれて無人と思わせた現場からの不意を突く圧倒的な攻撃…上手過ぎる!
■ 先週、最上階に仕掛けられていたのはボイスレコーダーで、仕掛けたのはカラカル。で、ソレは今回の仕掛けに利用するためだったワケですな。
この辺りの、後になって分かるきちんと段階を踏んだ仕掛けの描写は、この作品ならではの流石のソツの無さだったなと。
■ そりゃそうと、雹吾は刺された位置が結構ヤバそうな?(肝臓や腎臓、あるいは刃渡りを考えると下大静脈まで届いた可能性も?)
その安否も気がかりですが、この異変を察知した時レオがどのような行動に出るかも興味深い所です。

■ そして、この『外敵による襲撃』を冷静に分析し、その目的(味方との分断)すらも見抜いた蘭子の冷静な予測分析力にも脱帽。
加えて、それだけの知性でもって的確な判断を下しながらも、先制を取られた軽くはないこの窮地を覆すべく、自らの『勘』に従い『百戦錬磨の二人が選んだルートのあえて逆を行く』とした蘭子…燃えるッ! 尋常でないその漢(おとこ)っぷりに惚れ直しましたわマジ!!!
■ んで鞍馬組の分かれ際の、あえて敵の分断策に乗った蘭子の「大丈夫さ、分かってるだろ?」みたいな目線と、その行動に驚きつつも受けた目配せに応えて頷いたかのように見えるレオ&雹吾の表情。
たった2コマから垣間見えた『無言なのに雄弁な信頼感』。こういった些細な描写も非常にツボでしたな〜。
…てか、あの荒木系というか静ちゃん(@南海キャンディーズ)を思い出させる『バッキュゥン』て効果音はwww

■ …ですが、既に描写されている『現在』を示すあの不吉なカット(血痕にまみれた蘭子のキセル)を思うと、彼女の判断の正否や、鞍馬組の安否に不安も募り…まだまだ十重二十重に張り巡らされているであろうカラカルの罠と暴を、蘭子はどのようにかいくぐるのか? かいくぐれるのか? いやソコは華麗に対処して頂きたい!
■ 不足なき強敵を迎えての壮絶なトラップバトルで開幕した『蘭子PARTY』ですが、新たな参列者を迎えたタワーでのこの『舞踏会』を、彼女がどのような艶姿でもって踊り切るのか。更なる期待が募りますよ。