京極夏彦氏デビュー作品が映画化
製作発表会の模様。写真を見ると何とも言えないカンジ?(^^;;)
映画公開(05年夏予定)に併せて小説の第9弾が発売されるらしいです。『邪魅の雫』は来年夏か〜。まぁ今年は百器徒然袋の新作も出ちゃったからね、辛抱(T▽T)
殊能将之氏のキマイラの新しい城を読了(…したのは3日前だったんですけれどもね、実は)
移築された欧州の古城を売り物にしたテーマパーク。突如意識だけを蘇らせてそこの社長に取り憑いた古城のかつての城主は、「自分の死の謎を解ける魔術師を呼べ」と命じた。かくして依頼を受け、『魔術師』として招聘された(へなちょこ)探偵石動と(美味しい所は総取りの)助手のアントニオ。彼らは750年前の謎と共に、それを追う過程で発生した現代で起きた殺人事件を解決できるのか?
※注…()内は己の私見です(笑)
モロにミステリー的なあらすじでしたが、実際に読んでみると見所は謎解きよりも、750年の時を越えて蘇った賢明で誠実なる城主『稲妻卿』の目に映る現代日本と、そこでの彼の勇敢なる活躍の姿の方にあった気がします。稲妻卿が少年ジャンプを見た時のコメントには吹き出してしまいましたよ(笑)
実体を持つ者達にとっての謎(事件の真相)は正直かなり物足りない感じでしたが、稲妻卿が抱き続ける謎と、全てを経過して後のあの終わり方はとても心地よかったです。とにもかくにも卿の人柄(キャラクター)勝ちな作品だったなと。まぁコレはコレで。
でもって今回も美味しい所総取りのアントニオの謎はどんどん深まるばかりですが、彼が主体に据えられる物語も読んでみたいです。その暁にはぜひ『あのお方』にも前面に出て頂きたいものです<どう考えても石動には荷が重そうなので(笑)
伊坂幸太郎グラスホッパーを読了。
3人の殺し屋と1人の一般人が織りなす、復讐と精算と対決の物語。
基本的に登場人物全てが大(というか超特大)なり小なりの犯罪を犯しているので、読んでいて胸くそが悪くなる部分もあるものの、心地よいテンポで綴られる文章と巧みな視点切り替えによって引き込まれる展開には、今回も楽しませて貰いました。
まぁ悪人諸々は、過去の伊坂作品がそうであったように『信賞必罰』によってしかるべく処せられますしね(笑)<いや、自分の場合、著者氏の作品はそここそが好きなのですよな。
単なる善し悪しだけではなく、あらゆる要素の総体的なバランス感覚の良さ(揺らぎはしても、ソレすらもバランスの一助である)を感じられるのが気持ちいいというか。